内部の写真。
こちらが、井上氏お気に入り(入魂?)のリビングルーム。
中の家具は、コルビジェの事務所でも働いたことのあるレーモンド夫人作。
モダニズムぽい雰囲気で、かわいいです。
(ぽいってことはないですが。)
客間のようなイメージで使われたのかなと思います。
南側のPATIOからお客さんを招いたとか。
北側の天井付近の採光で、室内もかなり明るいです。
それにしても、このすてき空間を横切る白い空調BOX・・・
モトのレーモンド事務所でもあったんでしょうか・・・わかりません。
とにかく、やたら浮いてました。笑
レーモンドスタイル、と呼ばれる天井の納まり。
そして、ボルト留めされる梁。
もともとは、建築資材のなかった時期に、足場用の丸太を使って安く仕上げる手法だったそうですが。
この井上邸では、上質な木材と屋根材が使われているので、すごく上品に仕上がっています。
この辺りも、井上氏のこだわりだったのかも。
ちなみに、海を越えたイギリスのグラスゴー、マッキントッシュの作成したアートスクールでも、このように2本の梁ではさむ手法が真似されています。
15年かちょと前に現地を訪ねたとき、学生が行っている館内ツアーに参加したのですが、何しろ英語わからず。
有名な図書室の方ではなく、学生が集まるスペースの辺りで、「この2本の梁は、日本の影響をとても受けて、このようなスタイルになっています」というところだけ聞き取れました・・・orz
今思えば、このレーモンドスタイルの影響かと勝手に妄想してます。笑
窓の納まりも独特。
イチバン外側から、ガラス窓、障子、柱芯、です。
こちらは、PATIOをはさんで西側の生活スペース。
食事したり、普段のだんらんのスペースでしょうかね。
障子が入っているので、閉めれば中がのぞかれることもなし。
PATIO正面に植えられた竹がいい感じで眺められます。
以上が、和室スペース。
井上夫人がお茶をされていたそうで、床の間と炉もありました。
他は丸柱ですが、和室のところだけ角柱になっていたり。
あと、他の部分は一間ごとに柱を建てていますが、和室だけ柱の割り付けが違うそうです。
茶室仕様にしたからか?と言われているそうです。
天井は張らず、むき出し。
間仕切り用の扉と簡易な鴨居だけという、ちょっと不思議な雰囲気の和室でした。
こちらが、最後。
井上邸では、この先はお風呂だったかトイレです。(見学不可能)
要するに北側廊下、のプランですね。
図面があると説明しやすいのですが、北側に廊下が東西方向に走っていて、その廊下を境に南側に各部屋がある、といった感じでした。
この日はとても風が強くて、風が吹くたびにガラス戸が揺れてました・・・
高断熱、高気密な現在の家では感じられない風景。笑
和室以外は床がほぼ土間レベルであり、冬はかなり寒そうではありますが、間取り的には、全室南向きでとてもすてき。
こんなモダンな家に住めたらと思いますが、東西に広い敷地でないと、ちょと厳しいかな・・・
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